【Vol1】Marketing Media Lab

Marketing Media Labの創刊号となります。
エルモ@広告屋 2021.02.06
読者限定

ニュースレターをご購読いただき、ありがとうございます。

これまでtwitterを中心にマーケティング情報を発信してきたエルモが、ニュースレターを通じて、より密度の高い情報をお届けすることになりました。

今回はその創刊号となります!

twitterやnoteでは書けない個人的な裏話もお話できればと思いますので、よろしくお願いいたします。

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Marketing Media Lab 
Vol.1
( 2021年2月6日発行 )
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■目次■
…1. Weekly Marketing News
…2. マーケティングの引き出し
…3.今週のクリエイティブ
…4. 今週の1冊
...5.今週の雑談
…6. Q&Aコーナー
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1. Weekly Marketing News

Weekly Marketing Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的なマーケティング記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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では早速、今週のニュースをピックアップしていきます。

今週はなんと言っても、Clubhouseでしょう!!(笑)

突如として現れた音声版SNSがバイラルで広がり、日本だけでもこの1,2週間で50万~100万ユーザーまで増えたと言われています。

Clubhouseを切り口に話すと、いくらでもネタが生まれてくるのですが、今回はポイントを2つに絞ってお伝えしていきます。

一つ目は、「Clubhouseの正体は、SNSではなくマスメディアではないか?」という視点です。これは、私が一週間が使い込んだ体感によるものです。

そして、実際はUI/UXの観点からも、Clubhouseの構造はマスのようになっています。

その構造について語っている記事がこちら。

実はスピーカーとはリアルタイムで繋がっていないオーディエンス
オーディエンスは実はスピーカーとはリアルタイムで繋がっていない。オーディエンスからスピーカーに昇格するときは明確に接続先が変わる。この実装の場合、スピーカーが増えると、ネットワークコストがものすごく大きくなるが、ClubhouseはUI/UXで「オーディエンスがなるべくスピーカーにならない」「しょせん観客なのに、なぜか親近感がある」ということを気にしながら作っているので、コストが破裂しない

これはなかなか衝撃的でした。オーディエンスに対してはネットワークコストを下げるために、リアルタイムで繋がっていない仕様になっているみたいです。つまり、Clubhouseの座組は、双方向コミュニケーションの形になっているのはスピーカー同士だけで、オーディエンスは一方的に情報を受けとるだけの存在なんですね。

この、一方通行のコミュニケーションで、権威側が情報をお届けする型は、テレビやラジオなどのマスメディアと同じです

Clubhouseもマスメディア同様に、視聴者側が話者に直接的に石を投げることができません。(twitterやInstagram、Youtubeではコメントや拡散機能がありますよね。)

えとみほ👋
@etomiho
真理さんのこのnote読んで「ツイッターやっぱり面倒だなぁ」と思ってしまった。Clubhousやるまでは「大多数に向けて発信するからにはクソリプもやむなし」「気にしたら負け」と思ってたけど、一度クソリプのない世界に慣れると元に戻れなくなるのかも🤔
櫻本真理 cotree/CoachEd CEO @marisakura
ふわっとした雑談に、思いの外コメントをいただいたので、走り書きしてみました。<br> twitterでの発信を、あなたはどう受け止めるのか|櫻本 真理 | CoachEd/cotree @marisakura #note https://t.co/cQqP6fJKn9
2021/02/01 16:00
21Retweet 130Likes

えとみほさんのリアルなお気持ちが、まさにというかんじ。有名人の心を守りつつ、気持ちよく発信させることに、非常に向いたプラットフォームなんですね。

これが、私がClubhouseは、ソーシャルメディアの顔をした新マスメディアなのではないか?と考える理由です。

もしこの仮説が正しいのであれば、これまでSNSで積極的な発信を避けていた芸能人や有名人が、Clubhouseに大勢やってくるかもしれません。ファンに親近感を持ってもらいつつ、話者と視聴者はしっかり分断されているので、自分のポジションを守ることができます。

すでに影響力をもった人に新しいチャネルが生まれた。これが、いまのところ、私が考えているClubhouseの見立てです。

マス芸人になりたいひとは、果敢にClubhouseを攻めていきましょう!w

もうひとつクラブハウスネタを。

もうひとつClubhouseにまつわる記事がこちら。

なぜアメリカからはスケールするサービスがぼこぼこ生まれるのに、日本からは生まれないのか?

筆者のShinozukaさんは、「コンテンツにこだわる日本、アルゴリズムにこだわるアメリカ」という形で、表現しています。この考え方が非常に秀逸です。

あちらの国のスケールするサービスの多くは、真っ白で完全なる無から始まる。設計されているのはただ唯一、強烈なアルゴリズムのみである。できないこととできることが明確だ。ポツポツとコンテンツが勝手に生まれていく。生まれていく中で、多様なグループができていく。グループが生まれ、賛成派や反対派や亜流が次から次へと生まれていく。  

コンテンツで集客をすると、そのコンテンツに惹かれるユーザーを一時的に集めることができるのですが、それ以外のお客様を捨てることになりますよ。なのでサービスをスケールさせるためには、ユーザークラスタごとにコンテンを供給する必要があります。ただ、各カテゴリー内でヒットするコンテンツというのはそれぞれ独立していますよね。なかなか横展開が難しくスケールしない、これが日本型サービスの課題だと感じました。

一方で、アメリカは、箱しか用意しない。無の箱にユーザーがコンテンツを投下していき、その膨大なコンテンツをアルゴリズムによって出し分けていく。だからユーザー数が増えたときも、コンテンツ供給の壁にぶち当たらない。そんな日米の違いがあるようです。

いやはや、非常に勉強になりました。

今週の個人的ビッグニュースは、Clubhouseではなく、アメリカでおきたゲームストップ株の高騰です(その後、暴落しましたが・・・)。

これ何が起きたかというと、米国インフルエンサーと一市民が結託し、空売りをしかけた機関投資家の株(ゲームストップ株)を買いこんで、ファンドに莫大な損失を出させたんです。(笑)

「買い煽り」というのは、今に始まったものではないですが、「個人インフルエンサー(&ついていく市民)VS機関投資家」の構造で、後者が勝つというのは、かなり珍しい事件だと思います。

というのも、相場は資本の投下量によっていくらでもコントロールできてしまうので、普通は圧倒的に機関投資家が有利なんですね。(日銀砲で株価が動くのと同じです)

ただ今回は、ファンドと比べてたいしてお金を持っていない個人が束となって機関投資家を打ち負かした。そして、その中心にインフルエンサーがいたという点が、ソーシャル全盛期を象徴しているなと感じるのです。

(まあ、アメリカは個人に給付金が行きわたっていたのも理由のひとつだと思いますが。)

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