【Vol.56】Marketing Medi Lab
1. Weekly Business News
Weekly Business Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的にマーケティング関わる記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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ビッグテックGAFAMの決算がそれぞれ発表!
GAFAM、各社の4半期決算が発表されました。上の図は、前年2021年同期比の売上、営業利益、純利益です。
MetaとAmazonの営業利益はほぼ5割、Googleを有するAlphabetも昨年比で8割まで落ちており、ネット空間での経済活動がしぼみ始めていることが鮮明になりました。
もちろん、景気低迷のようなマクロ要因もあるかもですが、私は単純にコロナバブルの揺り戻しが来たことが大きいと考えています。消費行動の一部がオフラインに回帰し、単純にネットにお金を落とす人の数とその金額がコロナ真っ只中と比べて落ちたという話なのかなと。
コロナにより成長の先食いをした結果、結果的に成長しづらいマクロ環境に今ネット企業は立たせているというのが個人的な見立てです。
誇張じゃないよ。
これに気づいてない奴は情弱。
ここから先、起こりうることがあるとすれば、目先の利益を確保するために、プラットフォーム側(主にFacebookとGoogle)が過度な広告表示や広告表示UIの変更がおき、結果的にユーザー離れが加速することはあり得るかもしれません。
その意味では、つい先日未上場化したTwitterはイーロンマスクの私有物です。目先の利益を優先することなく、他の主要プラットフォームと比べてユーザーファーストな変更が施され、ひと躍進する可能性はあるんじゃないかと思っています。
SHEINが実店舗(POPUP)をオープン!その面白い取り組みとは?
Z世代に絶大な人気を誇るSHEIN(シーイン)が大阪にポップアップストアをオープンしました(もともとユニクロ心斎橋店があった場所らしい)。
日本で初めて「実際に試着ができるストア」とのことで、日本全国からファンが集まったとか。面白いのは、この実店舗では「試着はできるものの、その場で商品を手に取っては買えない」点です。全てEC誘導で、その場で買った商品も後日届く仕組みになっています。
個人的には、その日に実物が手に入らない=「売り逃しリスク」が高いと思っていたのですが、よくよく考えると、店舗で在庫を管理しなくて良いというのは、オペレーションとしてはかなり優秀かもしれません。
どの商品がどれだけ売れるのかはお客さんに売ってみないと分からないわけで、在庫管理をせずに売れるモノを後から発送するのは実に合理的だといえます。(お客さんが許してくれるなら)
そもそもSHEINはもともと、以下のように独自のサプライチェーンが強みと言われており、これから実店舗進出するとしても、在庫なし店舗がスタンダードになるのかもしれません。
生産は、「世界のアパレル工場」といわれる中国の広州において、約300の協力工場で生産されており、すべての工場にはSHEINオリジナルの「SCMシステム」がインストールされている。
ローンチした商品の売れ行きがよければ、システム上で在庫調整や生産指示が自動的に入る仕組みとなっており、デジタル上でつながった協力工場が、すぐさま増産に着手する。まさに「C2M(Consumer to Manufacturer)モデル」を実現している。なお、上記の企画から生産・販売までに要するリードタイムは最短で3日となっており、最短2週間のZARA、1週間のboohooを上回る最短モデルとなっている。このような特徴を持つSHEINのモデルは、昨今「リアルタイムファッション」と呼ばれている。
雑談:SHEINってメッチャ安いらしい
https://jp.shein.com/?ici=jp_tab01
https://jp.shein.com/men?icn=MenHomePage&ici=jp_tab02
https://jp.shein.com/men?icn=MenHomePage&ici=jp_tab02
マーケティングとか関係なし、イチ消費者の意見ですが、SHEINってメチャクチャ安いんですね。ざっと見た感じで、ユニクロと比べて3割~7割くらいの値段で、服が販売されています。
これまで何度か「Z世代はユニクロを使わない、ユニクロは高いと感じている」という話を聞いたことがありました。本当かよと思っていましたが、この価格帯を見てしまうと、たしかにファーストチョイスでユニクロが選ばれる必然性、価格優位性はそこまでないのかなと痛感した次第です。
その他気になった記事・ニュース
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2. 今週のマーケティングTopics
マーケティングに役立つ知識や視点、ノウハウをお届けするコーナーです。
知っていたらどこかで役に立つ、折に触れて思い出したい知識をお送りいたします。
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今週は、独自のブランド資産について、ハンズのロゴ変更の事例を踏まえて取り上げてみます。