【Vol15】Marketing Media Lab

ビジネスやマーケティングに役立つ記事やノウハウをお届けするニュースレター「Marketing Media Lab」第15号です
エルモ@広告屋 2021.06.27
読者限定

こんにちは、エルモです。

Marketing Media Lab 第15号をお届けします。

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Marketing Media Lab 
Vol.15
( 2021年6月26日発行 )
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1. Weekly Marketing News

Weekly Marketing Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的なマーケティング記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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CMで有名な出前館、ドデカい赤字決算を発表

  出前館 <2484> [JQ] が6月25日大引け後(15:00)に決算を発表。21年8月期第3四半期累計(20年9月-21年5月)の連結最終損益は147億円の赤字(前年同期は18.7億円の赤字)に赤字幅が拡大した。併せて、通期の同損益を従来予想の130億円の赤字→215億円の赤字(前期は41.1億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。赤字額は前期末の純資産を75.5%毀損する規模となった。

ここ1-2年テレビCMで有名な出前館が、赤字決算を発表しました。(よくクリエイティブの成功事例で、ダウンタウン浜田のCMが紹介されています。)

出前館の決算説明資料を見てみると、今年は先行投資のタイミングで、もともと赤字決算を予定していた模様。ただし、その額が、130億→190億に大幅下方修正となった形です。

簡単にまとめると、

・フードデリバリーはプラットフォームビジネス
・そのため、初期のシェアがなにより重要
・相次ぐ競合外資の参入で、シェア獲得を急いだ

というのが、今回出前館で起きていることなんじゃないかと思います。

ちなみに、出前館の「売上高」と「原価&販管費」を見ると、以下のような金額感、構成になっています。

仮にデリバリーサービス市場が伸び売上がUPするとして、大幅にカットできる原価が「広告宣伝費」くらいしかありません。原価や人件費は配達ボリュームに連動するので、このまま増え続けます。

こうしてみると、フードデリバリー単体のビジネスモデルで大きく稼ぐのは至難の業。大量のお客さんを囲い込まない限り、利益が出てこない構造になっていると分かります。

中期経営計画によると、2023年までに流通金額をいまの2倍、売上を今の3倍にして、やっと利益が出る想定のようです。

参考指標として、ライバルのUber Eats日本法人は黒字化しています。

ほぼゼロから認知を取り、シェアを獲得するには莫大な投資コストがかかるうえ、成功が確約されているわけでもない。

フードデリバリーは、博打うちに近いビジネスカテゴリーなんだと痛感します。今後の出前館に注目です。

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サイバーエージェントがAIを使ったLP制作サービスを発表

サイバーエージェントが、AIを活用したランディングページ制作サービス「極予測LP」を発表しました。

当社では検索連動型広告において「極予測TD」でクオリティスコアを向上、「極予測LP」でCVR改善を行うことで、さらなる広告効果改善を図ります。なお本サービスでは、「極予測LP」にて制作したランディングページのCVRが、既存のランディングページの効果を上回った場合にのみ報酬をいただく、成功報酬型で提供いたします。

個人的に衝撃的だったことは、LPの制作費用が成果報酬になっている点です。

「ウチでLPを作っていただいて、成果が上がった時だけお金ください」という話になるので、広告主側からするとかなり気軽に試しやすいプランになっているのではないでしょうか?

このニュースを受けて、SNSでは「零細LP制作屋が駆逐される」という声が多く上がっていましたが、このサービスでそれが起きることはないかなと思います。

サイバーエージェントは超大企業で、このサービスが提供されるクライアントは一部大手企業に限られる(お金をたくさん出してくれるという意味で)はずです。

むしろ、零細LP制作屋にとっての黒船はShopifyやNoCodeです。安さを売りにしていた会社が、さらに安い制作サービスに駆逐される可能性のほうがよっぽど高いと思います。

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CAMPFIREが10年間のクラファンデータを大公開!

クラウドファンディングは、もともとネットの寄付活動的な位置づけでしたが、今となっては個人・法人のビジネスを加速させるマーケティング手段になりました。

もっと具体的にいうと、

・資金をユーザー(お客様)から調達して、
・プロダクトを作らせてもらい、
・コミュニティの熱量で商品を市場に広げる。

と、うまく活用すれば、低コスト(ないしはゼロコスト)でイチ事業を立ち上げることができるわけです。

それで今回は、CAMPFIREが、目標資金調達額に達したプロジェクトとそうでないプロジェクトにどのような違いがあったのか?を超詳細な統計データを開示してくれています。

このデータを見ると、「誰がプロジェクトをするか、どんなプロジェクトをするか?」というファンダメンタルな部分ではなく、文字数や画像の量などの小手先のテクニックひとつで目標到達率が大きく変わっていることが分かります。

つまり、知っているか知らないかの差で、結果が大きく変わるかもしれないということ。

これからクラウドファンディングをやる可能性がある人はマストウォッチです!

Webマーケティングのローデータが紹介されている記事

ターゲットを一切設定せず、日本全国の人にWeb広告を配信したら結果はどうなるのか?を、各媒体ごとに実績を公開してくれている記事です。

まずWeb広告になじみがない方へ。

一般論として、ターゲティングを狭めれば狭めるほど一人に広告を届けるコスト自体は高くなります。ただ、少しくらい割高になっても、自社商品の顧客になりえない層を排除することで、トータルで効率よく広告を配信できるのがWeb広告です。

今回は、上記特徴の逆で、日本中にWeb広告をバラまいたら、どれくらいのコスト効率で広告を配信できるのか?を、各メディアごと(Yahoo・Google・Twitter・LINE・Facebook・SmartNews・Gunosy)で検証し、その結果を報告してくれています。

貴重な配信実績を公開してくれる、親切心しか感じない記事です!

結論、Yahooがもっとも安く、Twitterが高いという結果だったよう。

各媒体の結果を知りたいWebマーケターだけではなく、Web広告ってこんな金額感で運用されているんだという知識を取り入れる意味でも、ぜひ一度見てみてください。

100万円を媒体に投じるとどれだけ広告が表示され、サイトに人を呼び込めるのか?数値感だけでも把握しておきましょう。

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その他気になったニュース・記事

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2.マーケティングの技法

マーケティングに役立つ知識や視点、ノウハウをお届けするコーナーです。
知っていたらどこかで役に立つ、折に触れて思い出したい知識をお送りいたします。
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今週は、ニュースレターというメディアプラットフォームについて、超個人的な見解を述べていこうと思います。

というのも、私自身がニュースレターを続けて得た肌感覚と、先行してニュースレターブームが起きている米国の実態をみてみると、「これからニュースレターが日本でも流行るんじゃないか?」という仮説を持ち始めています。

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