【Vol.49】Marketing Media Lab

ツイキャスを運営するモイが上場!
エルモ@広告屋 2022.04.01
読者限定

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1. Weekly Marketing News

Weekly Marketing Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的なマーケティング記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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「ツイキャス」を運営するモイが上場!

「ツイキャス」を運営するモイの上場が決まりました。上場にあたって公開された目論見書から、ぜひ読者のみなさんに知っていただきたいファクト、ユニークネスを取り上げていきます。

今回は、以下の3つのファクトに着目します。

・ユーザーの6割が24歳以下
・ARPU(1課金ユーザーの平均課金額)は5,285円
・ポイント販売売上が96%以上(年50億ほど)

サービス名からもわかる通り、Twitterに付随する形でローンチされたツイキャスですが、その利用者層はビックリするほど若いです。ちなみにメジャーなSNSのTikTokやInstagramの平均世代が40代です。

そして、こちらが、課金売上、課金ユーザー、ARPU(課金単価)です。

2021年は、課金ユーザーが月に8.2万人、その平均単価が5,285円。

毎月のアクティブユーザーがおよそ230万人らしいので、課金転換率は3.5%ほど。課金転換率自体はそこまで高くないかもしれませんが、一人当たり月に5,000円以上を払っているのはなかなかに脅威的なエンゲージではないでしょうか。しかも、サービスの中心ユーザーは20代前半です。

皆さんは、一つの無形プラットフォームで5,000円以上払っているサービスはありますか?私はnoteくらいです。

私は、Voicyなどの音声ビジネスにやや懐疑的で、その理由はプラットフォームと音声広告の相性があまりに悪いからだと考えていました。しかし、ユーザー同士でやりとりされるお布施マネーが売上のベースであれば、マネタイズおよびスケールのポテンシャルはあるのかもしれません。

音声独自の距離感、LIVE感にお金を払う感覚は分からなくもなく、こうして先行事例が生まれているのは、VoicyやStand.fmにとって福音ではないでしょうか。笑

ちなみに、ツイキャスは、配信者へのアイテム課金に加え、配信者がサロンコミュニティのようなメンバーシップ機能を提供しておりますが、今のところほとんど売上はたっていないようです。

ソーシャルメディア最弱と言っても過言ではないTwitterの周辺サービスから上場企業が生まれるのはなかなか興味深いものがありますね。

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BTSが3日で100億円を稼ぎ出す

BTSが3日間のライブコンサートを全世界に向けて実施し、たったの3日で100億円を稼いだことが話題になっています。会場や機材などがありますが、原価率は極めて低いでしょう。(笑)

驚きなのは、その売上の内訳です。

リアルのライブ会場
4万5000人を動員し4.7億円。(チケット単価1.5万円)
■映画館
140万人を動員し、63億円(チケット単価 日本5,000円、米国4,100円)
■オンライン配信
102万人が視聴し、40億円(チケット単価 4,000円-5,000円)

上記のように、そのほとんどをバーチャルな売上で立てており、実際にBTSをその目で見た方はたったの4万人しかいません。

コロナ禍になり、「ライブができなくなった」「アーティストの稼ぎ口がなくなった」などと言われいたりしましたが、本当に強いコンテンツがあれば、BTSのようにオンライン配信でもビジネスが成立することが証明されてしまったようです。

2020年までは、アーティストのメイン収入源はファンクラブとグッズでしたが、これからはライブ配信によるリーチの拡張でさらに稼ぐのが超一流アーティストの稼ぎ口になるのかなと。

なぜこれだけ人気なのか、人が集まるのか、その秘密をご存じの方がいましたら教えてください。(笑)

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個人商店は、圧倒的にTAMよりペイン

ベンチャーの創業期は、TAM(獲得可能な最大の市場規模)よりペイン(顧客の悩み)にフォーカスしようという内容。これは個人商店業にも通ずる話です。

市場全体の0.1%、1%取れれば万々歳が基本スタンスの個人商店業の場合、自社プロダクトが誰かのお悩み解決になるかを考えるほうが圧倒的に大事だと思います。(あわせて、そのサービスにお金を払いたいと思える人がいるかも。)

スケールを求められるスタートアップの場合、空きない

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その他気になる記事・ニュース

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2. マーケティングの引き出し

マーケティングに役立つ知識や視点、ノウハウをお届けするコーナーです。
知っていたらどこかで役に立つ、折に触れて思い出したい知識をお送りいたします。
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本日は、ブランディングについて、取り上げてみたいと思います。

先日、アサヒビールが商品のリブランディングを実施しています。

https://www.asahibeer.co.jp/news/2022/0106_2.html

https://www.asahibeer.co.jp/news/2022/0106_2.html

私も早速買って飲んでみましたが、ビックリするほど味が変わっていました。笑 見せかけだけのリブランディングではありません。

ブランディングについて体系的に書き出すと1万字じゃ済まない気がするので、自分が思うところをいくつか書いてみます。

ポイントは以下の3つです。

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続きは、3976文字あります。
  • 中毒商品の味のリブランディングはリスク高そう
  • ブランディングは超ラグジュアリー化方向しかない
  • ブランドをファミリーと捉える

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