【Vol26】ビジネスで新しい経済圏を生み出すコツはあるのか?

【毎週月曜19時配信】マーケターがお届けするビジネスニュースレター第26号です。
エルモ@広告屋 2021.09.27
読者限定

こんにちは、エルモです。

今週のタイトルは、画像コンテンツ販売のeluさんの事例を踏まえてつけてみました。

今週もよろしくお願いいたします。

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Marketing Media Lab 
Vol.26
( 2021年9月27日発行 )
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1. Weekly Marketing News

Weekly Marketing Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的なマーケティング記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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祝!!Voicyサービスが5周年!!

音声配信サービスのVoicyが5周年を迎えました。おめでとうございます。

公開情報(一部緒方さん談)から見える、音声サービスVoicyのファクトはこのあたり。

・年間ユニークユーザー数1,100万人
・年間総再生時間1,176万時間

・月間の課金流通額1,500万円

スポンサード広告を含めずに考えると、課金流通金額が1億円テイクレート10%で売上1,000万円、流通金額10億円テイクレート10%でやっと売上が1億円。

プラットフォームサービスを営む大変さが垣間見えると同時に、Voicy社が今後の数値目標をどのあたりに設定しているのか、非常に気になるところです。

緒方さんのnote曰く、音声事業は「やっと山の一合目にきた」とのことです。

Voicy文化なるものがあるくらい、パーソナリティもユーザーもすごく熱量をもった方が多いので、是非是非10倍、100倍スケールを目指して欲しいところです。

ちなみに個人的にもほぼ毎日Voicyは聴いていまして、Twitterを辿ったところ私は2018年から使っていたみたいです。

所感も今と大きくは変わりませんね。

エルモ@Marketing Media Lab
@elmo_marketing
Voicyで感じた音声コンテンツの面白いところ。

-発信者との距離感が近い
-情報の鮮度が高い
-気軽に情報を集められる
-youtubeより制作の負担が少ない

このあたりの要素がうまく合間って、ヒットしている感じでしょうか??

リスナーとして楽しんでいるので、ブームは続いて欲しいですね。
2018/02/07 23:17
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ブックオフがちゃっかりDX化を進めて黒字化した件

こちらは、ブックオフ社長が自社のデジタル成長戦略について語った記事。

店舗来店での商売が中心のブックオフ。一見、コロナと相性が悪そうですが、むしろ赤字を脱出して黒字転換しています。

なかでも、ブックオフアプリが秀逸で、ブックオフ商売の中心的な位置付けとして機能し始めているようです。

決算資料より抜粋

決算資料より抜粋

 国内のブックオフ事業では、コロナ禍の前からネットとリアル店舗を融合させていく「ひとつのBOOKOFF構想」という取り組みを進めていました。コロナ禍の影響はありましたが、この構想の中で進めてきたデジタル化が整ったタイミングだったことが成果につながったと思います。
〜中略〜
 例えばブックオフのWebサイトで購入した商品を送料無料で希望する店舗で受け取れるようにした仕組みです。これが来店につながり、来店時に不要になった書籍などを売ってもらうサイクルができていました。

買い取りについてもデジタル化しました。店舗で長い時間待ちたくないという顧客の声を反映して、「キャッシュレス買取」というサービスを展開しています。買い取りの代金をブックオフのポイントやLINE Payなどの電子マネーでスマートフォンに送付するサービスです。代金を現金で受け取る必要が無いので、顧客は店舗に買い取り希望の商品を持ち込んで受付をしたら、査定結果を待たずに帰宅できます。
決算資料より抜粋

決算資料より抜粋

私も全然知らなかったのですが、Webで注文して近所のブックオフで送料無料で受け取れる仕組み、買取りの査定金額を後からスマホで受け取るなどの仕組みが出来上がっています。

フランチャイズ店舗もあるなかで、全てのブックオフで共通して使えるよう、うまくインセンティブ設計がなされているのも成功の秘訣だそうです。

また、社長が「メルカリはあまり気にしておらず、ブックオフが提供している価値はメルカリと別のところにある」と言っていたのが印象的でした。

たしかに、「はやく大量の本を換金したい、処分したい」「立ち読みして安く本を買いたい」といったニーズのように、メルカリがカバーしきれていないところでブックオフは戦っていると感じます。

ブックオフの決算資料は勉強になるので、ぜひ読んでみて下さい。

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リモート渦で離職意向が上がるのは必然?

マッキンゼーが調査を実施。コロナ渦によりリモート業務が広がったことで、離職意向を示す社員が増えたとレポートで報告しています。

マッキンゼー・アンド・カンパニーによる2つのグローバル調査によると、働く人の約40%が今後3~6カ月以内に離職すると見られており、離職を考えている人の約3分の2が次の仕事を確保していない状態だという。
~中略~
雇用主は、従業員が辞める理由は今より多くのお金を稼ぎたいからだと信じているが、それは正しくない。もちろん報酬も要因の1つではあるが、従業員が離職を考えている理由のほとんどは、管理職や組織から評価されていないと感じているか、自分の居場所が感じられないからだ。

このレポートを見ると、「これまでほぼ全員の勤め人が、金銭以外のなんらかの報酬を無意識のうちに受けていた」と感じずにはいられません

リモート化が進み、通勤という苦痛が減ったにもかかわらず、社員の職場環境への不満は増えたわけで、あらためてオフラインコミュニケーションの効用は大きいなと思った次第です。

ちなみに私も、リモート業務になり、会社への帰属意識が80から30くらいに下がった気がします。雇う側も、働く側も難しい問題ですね。(笑)

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eluの流通総額が3ヶ月で3,000万円を突破!!

漫画コンテンツを中心にデジタルデータの販売サービスを提供している「elu」が立ち上げ直後から急成長しています。

こちらのnoteでは、eluを運営されているけんすうさんが、立ち上げ期のグロースのコツについてインタビューで答えられています。

「招待制にしてエンゲージをあげる」「少ない人数でも盛り上がってる感を見せる」など、サービス提供者なら是が非で真似たいtipsがわかりやすく紹介されています。

そして、注目すべきは「ベータ版ローンチから3ヶ月で流通額が3,400万円になった」点です。

冒頭で紹介したVoicyが5年目の今やっと月間流通額が1,500万円というところからも、eluがどれほど凄い爆発的な立ち上がりだとよくわかると思います。

なぜここまで初速に差がついているかというと、「商品選定」から来ていると感じます。

決してVoicyが微妙と言いたいわけではなく、eluがうまくスイートスポットを突いて、新しい経済を作ったなぁと

どういうことかというと、「あればぜひお金を払うけど、ないからお金の出しようがない」フィールドに対して、うまくeluがサービス作りをして、ファンが漫画家やコンテンツクリエイターを応援する場を設けたなと捉えています。

僕の想像ですが、漫画家さんって「面白い漫画を描いて、漫画本を売って稼がなきゃ」という考えに囚われている人が多いんです。

これは仕方のない話で、自分から率先して漫画以外のコンテンツ販売に力を注ぐと、「あいつは漫画に力を入れていない」「本業を疎かにしている」と言われるリスクがあるわけで、漫画家さんは闇雲にマネタイズに走ることができないポジションにいます。

そういう環境に晒されている漫画家、コンテンツクリエイターに対して、第三者のeluが「制作過程の一部をコンテンツとして販売してみませんか?!」「応援の一環でお金を払いたいファンもいますよ!」という良い横槍を入れたことで、新しい経済圏が生まれています。

このように、既存の利害関係者だけでは生まれない、あえて第三者が突っ込むことで生まれるエコノミーは意外と多くあると思います。

あとは、Voicyと違って、eluは単価が1万overになるのもデカいですね。

商売繁盛の原則はシンプルで、「単価×販売個数」の最大化ですから。

第三者が介入することで、クリエイターとファンがお互いプラスになるサービス。漫画コンテンツ以外にもある気がするので、ぜひ探してみて下さい。

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Cookpadのオウンドメディア情報発信記録

個人の情報発信と比べて、難易度が軽く10倍は上がってしまうのが「企業の情報発信」。

こちらは、イチ企業としての取り組みで、2年間毎週欠かさずnote「Cookpad Design Magazine」を続けてきたtipsがまとめられている良noteです。

Cookpad Design Magazineのしくみ
・目的は「デザインに対する定期的な知見のアウトプット促進」と「デザインする仲間をふやす(採用)」の2つ
全デザイナー参加で、年間で公開予定日が決まっている当番制
・会社の発信ではなく、あくまで「デザイナー個人の体験」の視点から綴ってもらう 

Cookpadのデザインチームは30名で、半年に一度各メンバーが記事を更新するスキームになっているそう。

週イチ、月イチと過度な負荷をかけることなく、「半年に一度」まわってくる仕組みがちょうど良いなと感じました。

note内で、「発信するネタがない人はどうしているか?」という問いに、「「書くことがないです」というのは、すこし厳しい見方をすると「半年間、個人的な学びも成果もなかった」と同義になりかねないので、自己のタイミングでいいので書くことを促しています。」とおっしゃっていて、超ごもっともな意見だと感じました。

言語化が難しいならともかく、「書くことがない」状態というのは、仕事を通じて発見がなかったということ。逆に、「書くこと」を通じて、新しい仕事の発見もあったりするので、半ば強制的にアウトプットの場を設けるのは大切だと感じます。

ちなみに、このMagazineは、社内メンバーの日々の業務内容や、会社の中の人がよく見えるということで、採用にもメチャクチャ効いているそうです。

良い仲間を増やしたいと考えている企業やチームは、発信に力を入れると良いと思います。

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その他気になるニュース

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2. マーケティングの引き出し

マーケティングに役立つ知識や視点、ノウハウをお届けするコーナーです。
知っていたらどこかで役に立つ、折に触れて思い出したい知識をお送りいたします。
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