アメリカD2Cの雄、Casperが実質破産のなぜ?

【毎週どこかで配信】マーケターがお届けするビジネスニュースレターです。
エルモ@広告屋
2021.11.24
誰でも

こんばんは、エルモです。

11月末はブラックフライデーWeekですね。Amazonでは、ブラックフライデーに先駆けてKindle本が激安セールを実施しているので、この機会に積ん読本を買い占めておきましょう。


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Marketing Media Lab 
Vol.33
( 2021年11月24日発行 )
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1. Weekly Marketing News

Weekly Marketing Newsでは、今週1週間の注目ニュースや記事を取り上げます。このコーナーでは、直接的なマーケティング記事だけではなく、いずれあなたのマーケティング活動に役立つ情報・視点を(独断と偏見を交え)お届けます。俯瞰的なモノの見方を身につけ、長期で役立つマーケティングOSを身に着けていただければと思います。
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マットレスD2C「Casper」が買収されてしまいました

www.cnbc.com

マットレスD2Cで有名な「Casper」がPEファンドに買収され、なんとか破産を免れたという状況です。この買収のタイミングで、創業者CEOは退任。

残念ながら「CasperのマットレスD2Cはうまくいかなかった」ということになります。

※売上自体は伸びていたようですが、その売上も巨額の先行投資によって生まれていたもので、必要としていた利益が追いついてこなかったというのが実態だと思います。

ここ数年、米国も日本もD2Cブームだったわけですが、Casperが実質的な破産に追い込まれた理由を、いくつかの観点で考えてみます。

「うまくいかない理由」を考えることなんていくらでもできるので、あくまで結果論、ビジネスのドメイン選定の参考程度に、情報を使っていただけると幸いです。

私は、Casperには大きく3つの壁があり、これらの壁を突破できなかったことが、今回の買収に至った原因(または遠因)と見ています。

・そもそもの商材選定の壁
・オフライン進出後のスケールの壁
・iOSアップデートの壁

商材選定の壁

そもそもD2C(Direct to Consumer)は、直販による「中間コストのカット」「エンドユーザーとの直接的なコミュニケーション」が強みとよく言われますが、最大の強みはブランド側が「リピート率に介入しやすいこと」にあると思っています。

なので、儲けを最大化させるという視点で、多くのD2C企業もリピートモデルを導入しています。

しかし、マットレスを商材としている時点で、顧客のリピート回数の上限はかなり低くなり、顧客が半永久的にお金を運んでくれることもほぼありません。

つまり、「マットレスという商材の都合上、他ブランドと比べても、つねに新規顧客を獲得しなければならなかった」のが、Casperの台所事情だったとおもいます。

ちなみに、米国D2Cでいうと、シューズのAllbirdsやメガネのWarbyParkerも有名ですよね。この2ブランドはマットレスに比べると、顧客の購買頻度がまだ高いはずで、初回購入のお客様のLTV(一生でブランドに落とすお金の総額)を上げることに成功しているように思えます。

オフライン(店舗)進出後の壁

二つ目は、D2Cのオフライン進出後の壁です。

急成長を遂げるD2Cブランドあるあるの壁に、オフライン進出による「それもはやD2Cではない」問題が出てきます

販路を広げるために、卸しに出したり、直販ストアを作ったりするわけですが、もともと強みであったデジタルマーケ外の戦いになってしまいます。

こうなってくると、ブランドの戦い方はもはや普通の一般ブランドと同じです。「低コストで商売ができる」というD2C本来の強みを失った状態で、シェア拡大に挑まなければならなくなるフェーズが、(スケールを目指すなら)D2Cブランドには必ずやってきます。

上場後にCasperは、卸しや店舗ビジネスに力を入れていたようですが、残念ながら、Casperは投資に見合うリターンを得られたなかったということになります。

iOSアップデートの壁

3つ目の壁は、1つ目の壁と連動してきている話になります。

マットレスD2Cという商材の都合上、Casperは他のD2Cブランドと比べても「新規顧客の獲得圧力」が非常に強かったと思われます。(つまり、ビジネスの成長ドライバーは新規獲得の効率と量にかかっていたということです。)

そんななか、今年新たに生まれた壁が、プライバシー保護を目的としたiOSアップデートです。

めちゃくちゃ簡単にいうと、このアップデートによって、ターゲティングの質が各媒体で下がっておりまして、新規獲得の効率と量が最重要KPIのCasperにとって大打撃になった可能性が高いです。

オフラインに進出したとはいえ、商売の主軸はデジタルマーケティングにあるわけで、メインチャネルでの獲得効率が悪化したことが、超大誤算であったのではないでしょうか?

という感じで、Casperの実質破産は、D2Cが抱えるいくつかの問題(特にマットレスという商材選定上、Casperさんはさらに向かい風の状態でした)が表出した事例なのかなと考えています。

これからD2Cを始めようと考えている方は、事業ドメインをどこに置くか、しっかり考えた方がよろしいかと思います。

***

【米国ビジネス最前線】インフルエンサーの働き方に変化が起きている

www.voguebusiness.com

こちらはVougeビジネスの記事。

インフルエンサーがブランドの広告塔としてではなく、編集者やクリエイティブディレクターとしてブランドにジョインすることが増え、イチ社員としてフルタイム業務をやっているようです。

ブランド側としては、エンドユーザーと繋がっている、ユーザーの気持ちがわかるクリエイターをブランドの中における。

インフルエンサーとしては、ビジネスやマーケティング施策全体を学べる。

とお互いの利害が一致して、インフルエンサーがブランドの社員になる動きが加速しています。

あるブランドの人が言うに、

it’s important that the influencer is actually doing the work and not just slapping their name onto something。
インフルエンサーが実際に仕事をしていることが重要であり、何かに名前をつけるだけではダメなのです。

日本でも「ブランド×インフルエンサー」のコラボが増えていますが、名貸しやアイコンがついただけのとってつけたプロモーションはそう長くは続かない気がしています。

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キーエンスの営業マネジメント

https://crohack.libcon.co.jp/n/ne5ffc616d48e

「キーエンスのルールを守らせるルール」というnoteが実にすごかったので、ご紹介。

note筆者は、キーエンスのすごさを「とことん動き」「とことん考え」「とことん知る」と表現しています。

どういうことかというと、行動、ヒアリング、企画の無駄を徹底的に省き、ほぼ全ての時間を実働に当てさせているということです。

普通の企業の営業マンの稼働率がおよそ10%-15%であるのに対し、キーエンス営業マンの稼働率は40%だそうです。笑

とにかく仕組みとルールを作って、徹底的にリソース(人)を稼働させているというわけです

普段から人を動かす、マネジメント、ディレクターサイドの方は非常に参考になるのではないでしょうか?

また、その日の気分で行動量を決めがちな個人ビジネスマンも、行動の仕組み、ルール作りをすることで成果が最大化できると思います。(私個人としても、見習いたいです....)

PS.この資料を見て、自分が働きたいとは1mmも思わないがが、キーエンスの株は買ってもいいかなと思いました....笑

***

その他気になるニュース記事

www.harmoniainc.jp
t.co
strainer.jp
note.com

今週は、気になったニュースを簡単にまとめさせていただきました。

来週は、いつも通りコーナーごとに充実してニュースレターを配信させていただきます。

ではでは、また次週お会いしましょう。

エルモ:@elmo_marketing

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